とある保育園の保育が目指すもの

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いちばん印象的だったのは、子どもたちがとても意思的であるということ。

その保育園には「子どもとして規範となる姿」の提示がないのです。
明るく元気で挨拶をしっかりして、活動には積極的に参加して、粘り強く最後まで取り組んで、友達とは仲良くできて、お約束を守って・・・というような。

だから、子どもたちはありのままです。
諫められることがないのでかなり乱暴な言葉使いの子どもが多かったのは事実です。
男子だけでなく女子も、びっくりするような言葉を使っていました。
が、そんな風に感じてしまう自分のジェンダー意識にはっとできる機会でもありました。
私も見学だけでなく製作や生活に入りこんで子どもたちと接したので、
「言葉使いが悪いからやめなさい」ではなく、「言い方が怖いよ」という風に伝えてみましたが、
「怖いと思うような友達には言わないよ」とちょっとあきれたように返されるのです。

意思を出すことに臆さない子どもたち、当然ものの取り合いなどで諍いがあちこちで生まれます。
保育士は基本的に見守り、怪我が起こりそうなときのみ間に入ります。
争っている双方の話しを聞きますが、仲直りへ導くことはしません。
どうするかは、子どもたちが決めるからです。
その場だけでなく、前後の出来事を含めて、長期的に見守れば、子どもたちは自分たちで解決すると言います。

昼食や午睡は、一斉に時間を決めて行われるわけではなく、
子どもたちが自分で製作や遊びに区切りをつけて食べたいときに食べに行き、眠りたくなったら眠りたい場所で眠りたいスタイルで眠ります。
「食べたくない」という子どもには「じゃあ食べないと自分でランチルームに言いに行ってね」と声かけします。

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