お店オープンと、ほんとのはなし

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9月10日にカフェがオープンするんですって!

という情報。

近所にカフェがオープンする、それも住宅街で近くにはほとんどチェーン店の飲食店しかないこの辺に。

私だったら、、とても嬉しい。
何せカフェ好きだし。外食好きだし。しかも、子連れ大歓迎らしいよ。
どんなお店かなあ。

きっと、まだ知らないそのお店に、日常の一部を少し楽しくしてくれるのではないかと期待して、
とても楽しみだなあって思う。
それを想像したりわくわくしたりする時間は、それだけでも、忙しくて大変なことも多くてちょっとしんどい毎日を、ちょっと楽しくしてくれる。

 

そして、そんなことを想像して、すごいプレッシャーを感じて、
2日に1回しか眠れない日々を過ごす人がここにいる・・・w

 

5月からお部屋をお借りして、お家賃を払いつつ、ワークショップ形式のリノベーションをしつつ、
集まってくれたスタッフみんなが無償でどんどんお店作りを進めてくれて、
それでも、今まだお店作りは7割って感じです。

私もほとんどのスタッフも小さな子どもがいて、しかも夏休みに入って小学生の子どもも一緒にいて、
その中で進められる作業には限りがありました。
子どもがいなければ、それこそ、夜中まで作業して、自分のペースで適当に食事して、
ときにはビールをかっくらいながら気分を上げて作業して・・・ってなこともできただろうなあ。
家事をして、作業して、子どもにごはん食べさせて、作業は17時まで、その後も家事してお風呂入れて寝かしつけて。
やること山積みだけれども、今年の猛烈な暑さのせいもあり、睡眠をとらないと体力がもたない。
進まない。もどかしい。でも体力も気力もすり減って、子どもとの時間もとれない。

 

あれ、、
子どもとの暮らしで、もっと子育てを楽しめるようにと始めようと思った事業なのに。

なんか、ちがう。

 

立ち止まりたい。
でも、家賃だけ払って、スタッフみんなの厚意に甘えて給料も出せない日々が続いていて、
このままじゃいけない。

 

そんなこんなで、無理矢理に決めたオープン日なのです。

 

決めたらどんどん迫ってくるオープン日。

備品全然揃ってないよ。
雇用契約は。シフトは。
仕入れ先も決まってないし。
メニューは。看板は。
ホームページは。レジは。ゴミってどう出すんだ。
ここのカーテンは。
ここ、このままは子ども危ないよ。
長女さん、今日プールの日だよ。
宿題は終わったのか。
長女さん誕生日、プレゼントにごはんにケーキも作らないと。え、ゼリーがいいって?
次女さん毎日プールカード書いて、水着洗って。なかなか起きてこない。毎日だっこでトイレまで連れて行く。ごはんもなかなか食べないよ。
わーネコが吐いた。あ、掃除してないから床にネコの毛がとぐろをまいておる・・・

あわわわ。

 

完全に頭はパニックで。
こんなんでオープンして大丈夫なのか?
何がしたいんだ?
商売したかったわけじゃないよね?
ああ立ち止まりたい。立ち止まっても暑い。なんでこんな暑いんだ。

 

というような日々でした。

 

あれやってない、これもやってない、これも決めてないって。
足りないところにばかり目がいってしまって、ただただ焦る。

でも、ひよこのカフェで大事なことって何だったっけ。

 

親が、家以外にくつろげる場所であること。

子どもが、親以外の人に関わる場所をもつこと。

そして、親だけでなく、みんなで子どもを見守り、
みんなで子育てをできるきっかけになる場所であること。

 

そうだった。

そして、私もくつろいで楽しんで子育てを共有することを、忘れちゃいけないのだった。

 

なので、、、
オープンは決してカフェとして完璧な姿ではないでしょう。
メニューも、まだまだ少ないです。
できることは限られています。
エスプレッソマシーンの導入も見送りました(いろいろわけはありますが)。
ママたちの大好きなカフェラテは飲めませんが、
丁寧に入れたコーヒーと、丁寧に作られた牛乳でカフェオレは入れられます。
あれこれ、スタッフも勝手が分からず、足らないところも多いでしょう。

でも、完璧なサービスのあるお店を望む心を満たすことは、
さっき思い出したひよこのカフェの大事なこと、からは遠ざかっていく。

 

24時間いろんな人のいろんなニーズに応えることでできあがった社会が、
子どもと暮らしやすい社会じゃなかったように。

 

ひよこのカフェは未完です。
これから来てくれるお客さんたちに、いろいろ意見をもらいながら、
育てていく店です。
育児が大きなテーマだしねっ。←開き直ったな。

未完ですが、でもでも、ぜひ見に来てください。

みんなで塗った漆喰の白壁を。

みんなで作ってくれた木のぬくもりある家具や、お庭を。

スタッフが子どもたちがどんな遊び場が楽しいかなって、
いっぱいいっぱい考えてくれて作った手作りの遊び場を。

未完だけど、もう自慢のお店なんです。

毎日のようにママたちのお仕事につきあってくれた子どもたちのいる風景、それも自慢なんです。

 

恐ろしかったオープン日。その前にあるプレオープン。
まだまだ準備半ばですが、でも、早くお客さんを迎えたいなとも思えるようになった。

立ち止まり大事!

そして、オープンを祝って喜んでくださっているみなさま、
ここまで見守ってくださってありがとうございます。
これからも、あたたかい目で見守っていただけますように。
そして、たまにお茶しに来てくださいね。

 

 

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