ひよこの家について

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葛飾区と足立区の境目、JR常磐線の亀有駅と綾瀬駅の間に、
東和ひよこの家共同保育所はあります。
昭和44年に認可外保育所として開所、
平成11年に東京都認証保育所へ移行、
現在まで48年間、産休明けから2歳児の保育を行い、
地域の働く母親の大きな支えになってきました。
なかなか解消しない待機児童問題、
保育士への低待遇による保育士不足、
規制緩和を経て、福祉的に疑問のある運営をする保育園が現れるなど、
保育所に関する報道を毎日のように目にします。
そんな中、東和ひよこの家共同保育所は、
安心して就学まで預けられる認可保育園への移行を目指すこととなり、
それに伴い、2018年3月に閉所することが決まっています。

私は、2人の娘をこの保育所に預けた、いち母親です。
復職するため、何の予備知識もなく長女の預け先を探し、
いちばんはじめに見学をしたのが、この東和ひよこの家でした。
そもそも保育所と幼稚園の違いも分からず訪ね、
また、初めての育児のいろいろで悩みを抱えた状態の私でしたが、
室内の様子や雰囲気、当時の施設長さんの人柄やお話しで、
「ここなら安心して娘を預けられる」と直感したことを覚えています。
娘を大事にあたたかく保育し、「一緒に育ててくれる」場所を得て、
私の子育てに関する不安や負担はいつしか小さくなっていきました。
そして、保育園という場所
ーーー子どもたちが安心して親ではない大人に甘え、受け止めてもらい、たっぷり遊び、おいしくて健康に配慮されたごはんを食べ、満たされて眠ることができるーーー
その大切さ、そのもたらす幸福が、
子を持つ親として、育てられ育てていく人として、
かけがえのないものだと思うようになり、
ひよこの家のような保育園を他にも作りたい、という思いが生まれました。